SOCIAL ISSUE
環境問題とファッション業界
tennenのコンセプトのひとつ目は、ちょっと聞き慣れないこの言葉。「ゴミにならず、土に還る服であること」を指しています。しかも、「100%、すべて還せる」を目指しています。なぜか? いちばんの理由は、プラスティックのように自然に対してゴミになってしまうことを避けられる服をつくりたいと思ったからです。
tennenのチームは偶然にも山や海を愛する人たちが集まりました。日常的に接しているその場所は、本能的に美しいと感じます。ときに激しく怖ろしくもあるけれど、その懐の深さに、すっとココロのざわつきが包み込まれること度々です。一方で、拾うのを諦めたくなるほどの僕らがつくり続けてきた便利の代償が街からあふれ、塵が積もるように海をおおってしまいました。



いま、世界中の多くの人たちや企業が変化を恐れず、その現状を解決しようと新しい行動を起こしています。私たちも、人間は自然の一部だと身をもって感じているから、これからの服づくりはできる限り自然と相性のいい素材だけを使っていきたいのです。
だから、tennenの服は天然素材。生地も、ボタンも、ネームも、縫い糸さえも。制約をつけることで、コットンやウールなど、生物の進化の奇跡とも言える機能的特長を存分に引き出した、肌触り、着心地ともに申し分ない素材が生まれてきています。現代の日本の技術と発想、クリエイティビティで、気持ち良く丈夫な服を新たにつくり出していこう。そんなチャレンジ精神もtennenの服には宿っています。
SOCIAL ISSUE
新しいリサイクルシステム


洋服は大量生産、大量廃棄時代により深刻な環境負荷が起きています。世界的に見ても洋服の供給量は右肩あがり。そしてトレンドやファッションから短サイクルで購入から廃棄を繰り返しています。洋服は産業として非常に環境汚染が深刻であり、石油産業の次に汚染をしていると言われています。その膨大に使用するエネルギーはどこかでシフトダウンしなくてはなりません。その中で以前から取り組んでいるリサイクルが注目されていますが、そのリサイクルもユーザーから見ると非常に複雑で何がもっとも適正なのか理解に苦しみます。私たちは廃棄された衣服からもう一度、服や小物などのプロダクトを作り出すことにチャレンジしています。しかも「コットン」などの天然繊維のリサイクルを推進しようとしています。なぜなら石油由来の繊維のエネルギーはまさに「石油」であって、その産業はもっとも地球に負荷をかけた産業だからです。しかもゴミになり、海や山に廃棄されると、自然分解せずに環境を汚染し続けます。それを防ぐには洋服の作り方を「リサイクル前提とした仕組み」に作り直さなければいけません。このシャツは全て地球に還るだけでなく、リサイクルをしやすいように作られたシャツなのです。
原料調達から製品まで。たとえ、それがどんなにシンプルな服でも、完成までには本当にたくさんの人の手がかかり、またたくさんのエネルギーが使われています。
この低いリサイクル率の原因のひとつは、混紡の生地や縫い糸、ボタンやファスナーなど洋服が分別しにくい構造になっていること。そして、過剰生産によって洋服が余ることで、その価値自体も下がり、使い捨てOKという考えがなんとなく蔓延してしまっているのも否定できないことです。
だからtennenは、まずはコットン製品から、縫い糸も含めた単一素材でリサイクルを前提にした服づくりにチャレンジし始めています。
現在は、洋服のリサイクル工場と一緒に、そこで出る古着から実験的にリサイクル糸を紡ぐ開発をしている真っ只中です。そこでわかったことは、リサイクルコットンを繊維に戻すとき、どうしても繊維の長さがまちまちになってしまい、再び糸に戻し直すときに強度がでないこと。それを解決するために、繊維長の長いヴァージンコットンと組み合わせて紡績(生地のための糸づくり)してみては? という仮説を設けて実験を続けています。
ペットボトルからのリサイクル合繊繊維を使ったアウトドアウェアやボードショーツは少しずつ普及してきました。次はtennenが、天然繊維でウェアのリサイクルを推し進めていくことで、洋服にもっと多様性が生まれ、服のつくり方や服への意識がもう一度見直されるきっかけになれれば、そう願っています。

